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このライブで語るべきは第２幕。アルバム「ＳＨＡＫＥＲ」の曲を中心に構成されたステージである。
赤い毛皮のストールに紫のチュールのローブ、銀のビスチェ、真っ赤なロングスカートで登場。さながら冥府の女王（クイーン・マブ）。「満月」は「ＳＨＡＫＥＲ」のオープニング曲だが、ここでも１曲目で採用。アルバムでは重く機械的なサウンドで彩られて神秘的なイメージだけど、ここではアコースティックで凡庸なアレンジ。続く「桜（びやく）」もとにかく静かで抑えた歌唱。オープニングは静かに始まる。
続く「夜の匂い」では長いローブの前をはだけてビスチェを露わにしながら舞い踊り、「おいしい水」では低い声を存分に響かせ、最後に水を飲み干す場面でのけぞりポーズを披露。色っぽさを倍増させてここからが明菜の真骨頂。
「赤い薔薇が揺れた」で毛皮もローブもうち捨てた明菜が、激しくも自由に適当に？踊る黒人ダンサーを前に動く彫像のようなポール・ド・ブラで図形を描き、ハードなアレンジの楽曲と対比を見せて圧巻。続く「Moonlight Shadow 〜月に吠えろ〜」で力強いダンス（ちょっと変な踊りです。）と歌唱を披露した後、いよいよ「APPETITE」。
中森明菜の最高傑作だと個人的に思う「APPETITE」。キックボクサーの部屋主に恋する観葉植物が食人植物に進化して男をむさぼる官能小説。ここでは黒人ダンサーと恋の駆け引きをはさみつつ、難しいステップをさらりとこなし歌い踊る。最後のポーズも完璧で、明菜の魅力を存分に見せてくれるステージである。
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