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この年のコンサートは初日が東京厚生年金会館で行われたがそのときにも私はこのライブを見ることが出来たが、その初日は明菜さんの声がだいぶ調子が悪そうで辛そうだったのを憶えている。
ＭＣのときなどは所謂がらがら声でこの先のツアーが心配になったのを憶えている。でも歌は完璧とは言えなかったかもしれないがしっかり歌っていたと思う。
その初日でハプニングおきてちょっと心配したことがあった。アンコールで秋桜を歌うときにステージ中央に少し高い椅子が出されてその椅子に座って歌おうとした明菜さんがいきなり足がつったと言ってステージに座り込んでしまった。だいぶ酷くつったようで会場は「足を引っ張って！」とか「指を伸ばせ！」とかいろいろ声が掛かり、最初は足がつったとは分からなかったがそれが分かったときは会場が笑い声も混じって大騒ぎになったのが懐かしい。
この撮影の行われた東京国際フォーラムも参加することが出来たが初日に抱いた懸念は完全な杞憂だったことがこのＤＶＤを見てもらえば分かると思います。
このライブは２００２年の夏に行われたものですから、今から約３年半前に行われたことになる。そのときにこんなに素晴らしいステージを見れたのは本当に幸運だったと今更ながら思います。
今回このレビューを書きたくなったのでもう一度見直して見ましたがやはり「何もかも素晴らしい！」のひと言です。衣装や照明がもの凄く素晴らしい、そして明菜さんが「超人的」とも思えるスーパーパフォーマンスを見せてくれている。
きっともうここを見る皆さんはＤＶＤを持っていて何度も見ていると思いますので全ての曲の感想は省きますが、少しだけ個々の感想を書いてみます。
『原始、女は太陽だった』歌い始めで少し硬くなっているかなと思いますがしっかり声が出ていて安心しました。ステージ中央、上段にカーテンの真ん中から明菜さんのシルエットが浮かんで来て歌い始める。そしてやがて明るくなって歌いながら下のステージに降りてきたときにはもう余裕が感じられた。
真っ赤な照明の中で歌う明菜さんは歌姫と言うより歌の「女王」と言う感じさえある。
『オフェリア』照明が一転してグリーンになる、これがまた曲とマッチして素晴らしい。よく２階席から見ると照明の美しさが分かると言われるが、このときは私は１階席の１５列目ぐらいの左よりだったと思う。確かに２階席の最前列で見たらその素晴らしさがより味わえるのではなかろうかと思った。
『ジプシークイーン』曲が終わったときの明菜さんの「のけ反り」が凄い。今話題のフィギアスケートの荒川選手ばりである。「イナバウアー」ならぬ「アキナバウアー」とでも言おうか・・。
『Siesta〜恋のままで〜』が又素晴らしい、この曲はシングルカットされた『The Heat』のＢ面曲だったがそのときに聴いた感じではあまり印象に残らなかったがこのステージで聴いたときには鳥肌が立つくらい素晴らしい歌唱で改めてこの曲の評価を変えてしまいました。男性ダンサーとの踊りもエキゾチックというか明菜さんの踊りそして表情の美しさは言葉に表せないほど素晴らしい。
このライブは「ＢＳーi」でも放送されたが若干ＤＶＤの映像と違っていた。私はこの曲の所だけは放送されたほうがステージの美しさがより現れていたと思う。もちろんＤＶＤでも素晴らしさは味わえる。
はら坊さん、Ｄingさんが１部の衣装を賞賛されていましたが、私はこの２部の前半２曲の衣装も好きです。所謂フラメンコダンサーのようなエキゾチックな感じが明菜さんを神秘的に見せて。
３部はシングル曲を集めたコーナーですが『愛撫』を最初に歌ったときのロングコートが素敵です。明菜さんはこの手のロングコートが似合います。着こなしも上手いですね。
『十戒』でも「のけ反り」をしますが本当に体が柔らかいです。
『飾りじゃないのよ涙は』について、こちらの昨年のライブ『クラブeＸ』でのＤＶＤレビュー欄にこの曲についてかなりきつい批評をしましたが、この曲はやはりこの２００２年ライブのような歌い方が合っていると思う。もし良かったら皆さんも聴き比べてみてください。もっともライブのコンセプトが違いますので比較することは間違いかもしれませんが・・。
『ミ・アモーレ』これはもう何といってもあの会場にいなければ味わえない素晴らしさだったのではないだろうか、映像ではあの「神秘的」ともいえる美しさはとても出せないし、出ていないと思います。
ＤＶＤでは前半部分のステージのスラッシュをオーバーラップさせて編集して有りますが、これは賛否有るとは思いますが、私はこの小細工はしないほうが良かったような気もします。でもそれなりのよさも有りますが・・。
アンコール２曲も素晴らしいですが、感情表現が強くなった分、少し声を抑えすぎているように思います。でも引き込まれます。
アンコールは２度あり、映像には入っていませんが最後に『帰省』を歌ってくれました。やはり魂を込めた歌唱に引き込まれましたが、この曲は明菜さん曰く、「生で聴いてもらいたい曲」と言うことで映像化されなかったようですが、私はちょっと違う見方で映像化されなくて良かったかなと思っています。と言うのはこの曲を歌ったときの衣装がＴシャツにジーンズだったことがちょっと曲に合わない感じだったので映像としてはどうかな？と思ったものでカットされていたことはあまり残念ではなかったです。しかし会場に行かれなかった人にはお気の毒に思いますが・・。
兎に角全体に素晴らしいステージでした。映像からもその素晴らしさが伝わってくると思います。上にも言いましたが、まだ３年半前のステージです。昨年のように「大人のステージ」もいいですがこの映像を見ると『明菜さんまだまだ大人のステージなんて早いよ！そんなの１０年先でいいじゃない。このステージのように体力を鍛えまだまだステージいっぱいに踊り、振り付けもして力いっぱい歌ってよ。』と言いたくなります。
話が少しそれますが一昨日「ドリカム」をテレビで見ました。ボーカルの吉田美和さんは明菜さんと同い年とか、でもそのバイタリティー溢れる活動ぶりに感心しました。新譜の発売に日本列島北から南に分刻みに放送局などを回って拡販していました。
明菜さん、今年はドラマも入って忙しいでしょうがいっぱい食べて体力付けて今年は又素晴らしいステージを見せてください。それでは・・
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