初版発売日 1987/8/25 1 CROSS MY PALM 2 POLITICAL MOVES 3 SLAVE FOR LOVE 4 EASY RIDER 5 MODERN WOMAN （原題：FEMME D'AUJOURD'HUI） 6 THE LOOK THAT KILLS 7 SOFT TOUCH 8 MY POSITION 9 THE TOUCH OF A HEARTACHE 10 HOUSE OF LOVE 11 NO MORE 12 HE'S JUST IN LOVE WITH THE BEAT ↓　次のページへ No. 0007 ■ 雑誌「オリコン」より。　〜２０年前の輝き〜 nagai [ 2007年09月17日(月) 03:25 ] ・雑誌「オリコン」　（１９８７年８月？日号より） ●ＡＫＩＮＡの新しい表現　英語詩アルバム「CROSS MY PALM」全解剖 　中森明菜のニューアルバムは、「CROSS MY PALM」。（８月２５日発売） 　このアルバムに収められている１２曲は、すべて外国人作家によるもので、 　明菜は全曲を英語で歌っているぞ。 　このアルバムは、最近のアメリカのサウンド・トラック　−　『トップガン』 　『ロスト・ボーイズ』『ビバリーヒルズコップ２』『ゴーストバスターズ』 　『フットルース』など　−　のように、複数アーティストによる、オムニバス・アルバムを 　明菜ひとりで　出来ないだろうか、というアイデアからスタートしているらしい。 　だから、曲ごとに色々なスタイルの歌い方をしているし、声の演出、キャラクターの変化 　にも大胆にチャレンジしている。 　英語詩ということについては、ＮＹで撮った同名のビデオのサントラにも使用されるので、 　よりイメージが広がるようにという狙いもあったようだ。また、明菜本人の強い 　希望もあっての実現だ。 　「CROSS MY PALM」は、「運命を占う」という意味。その名の通り、今後の明菜を 　占うのに重要なアルバムだ。 　　Ｗ・Ｐ（ワーナーパイオニア）の藤倉ディレクター（明菜担当）によると、 　「中森明菜という大きな幹があると思って下さい。そこから出ている葉の１枚が 　　「CROSS MY PALM」なんです。その葉が　また大きな幹になるかもしれませんし、 　　また全然違う葉をつけるかもしれません。今回も中森のチャレンジの１つなんです。」 　　とのこと。 ●CROSS MY PALM　　オープニングから、いきなりタイトル曲。声の陰翳を巧みに 　　　　　　　　　使ったヴォーカルが印象的。♪ＡＳ　Ｉ　ＷＡＬＫＥＤ・・ 　　　　　　　　　で始まる、女から男への囁き。「私の運命は、あなたに 　　　　　　　　　かかっている」という、甘くも　激しい女の囁きに 　　　　　　　　　ドキッとする１曲。 ●POLITICAL MOVES　　インテリジェンスを漂わせた声と、ゾクゾクするようなＯＮＮＡ（女） 　　　　　　　　　　の部分が両立する１曲。外人作家と明菜のカップリングならではの、 　　　　　　　　　　ティピカルな洋楽ポップス。 ●SLAVE FOR LOVE　　ロバート・パーマー、マイケル・センベロ、アイリーン・キャラなど 　　　　　　　　　　にも楽曲を提供しているデイビッド・バチューの手による作品。 　　　　　　　　　　感情の起伏の少ないメロディーが明菜の女の魅力を倍化させている。 　　　　　　　　　　（※カバーの可能性。） ●EASY RIDER　　　　ミディアム・ダンスビート・ナンバー。かなり音域の広い曲だが、 　　　　　　　　　　それを見事に歌いきっているのは、さすが。特にサビに入る 　　　　　　　　　　♪ＥＡＳＹ　ＲＩＤＥＲ　の箇所は、静の迫力がヒシヒシと 　　　　　　　　　　伝わってくる。 ●MODERN WOMAN　　　原曲は、フランス語で書かれているナンバー。メロディーの 　　　　　　　　　　端々に、フレンチ・ポップスの香りを漂わせている。 　　　　　　　　　　陽だまりの中のアンニュイのような、ヴォーカル・キャラクター 　　　　　　　　　　が最高。佳作である。 　　　　　　　　　　（※ジャンヌ・マスのカバーである） ●THE LOOK THAT KILLS　　シングル「ＢＬＯＮＤＥ」の原曲。高い声で放つように 　　　　　　　　　　　　歌っている。ブラック・コンテンポラリーで　よく出会う 　　　　　　　　　　　　ギター・カッティングと、腰に来るリズムは、ディスコで 　　　　　　　　　　　　流れてもＧＯＯＤ。 ●SOFT TOUCH　　　　　　かなりセクシーな歌い方。相当に挑発的なヴォーカル。 　　　　　　　　　　　　なめるようなスイート・ボイス。どれも　かなりの線で 　　　　　　　　　　　　ゾクッとする。♪あなたの腕の中で太陽のように燃えたい 　　　　　　　　　　　　という詩も、英語だから歌えるのかもしれない。同名ビデオ 　　　　　　　　　　　　では、なかなかに、ヤバイ　ビジュアルになるとか。 ●MY POSITION　　　　　ポリスのアンディー・サマーズ（ギター）とも親交の深い 　　　　　　　　　　　トニー・ヒューメックが書いた曲。♪私たちは一緒に　なるべきよ、 　　　　　　　　　　　と誘う女。ロンドン風のビートがきいた深いラブソング。 　　　　　　　　　　　（※カバーの可能性。） ●THE TOUCH OF A HEARTACHE　　元ＷＨＯの、ロジャー・ダルトリーのアルバムにも曲を 　　　　　　　　　　　　　　提供している、ジュリア・ダウンズの手による曲。 　　　　　　　　　　　　　　肉食の西洋文化圏における、ベジタリアンのような 　　　　　　　　　　　　　　アッサリとした、ヴォーカル。ツイギーな１曲。 　　　　　　　　　　　（※カバーの可能性） ●HOUSE OF LOVE　　　　　　サンディー・スチュワートという　フリードウッド・マックの 　　　　　　　　　　　　　アルバムにも曲を提供している女性シンガーソングライターが 　　　　　　　　　　　　　書いた曲。 　　　　　　　　　　　（※カバー作品のようである） ●NO MORE　　　　　　　　　あなたのワガママは、もうたくさん！という別れの歌。 　　　　　　　　　　　　　強い女、自立できてる女、意志ある女風である。が、 　　　　　　　　　　　　　別れる男を思いやる一面も見せる。 ●HE'S JUST IN LOVE WITH THE BEAT 　　パット・ベネターノアルバムにも曲を提供 　　　　　　　　　　　　　　　　　している、コンビが手がけた曲。 　　　　　　　　　　　　　　　　　オールディーズ風のアッケラカンとしたムード。 　　　　　　　　　　　　　　　　　ポップで明るいヴォーカルで幕を閉じる。 　　　　　　　　　　　　　　　　（※カバーの可能性あり） ◎・・・以上が、オリコンからの転載である。 　１２曲中、何曲がカバーなのかは、分からないが、半分（もしくは、それ以上） 　カバー作品なのかもしれない。だって、現在聴いても、かなり楽曲自体のクオリティーは 　高いしね。 　１９８７年の明菜は、本当に　よく働いた。まさに「歌謡界の女王」であった。 　「ＴＡＮＧＯ　ＮＯＩＲ」「ＢＬＯＮＤＥ」「難破船」と、 　リリースしたシングルは全て３０万枚を突破。年間チャートにもランクインさせている。 　この英語アルバム「CROSS MY PALM」をリリースした、約１ヵ月後の 　９月３０日に、名曲「難破船」をリリースするのだから。（「難破船」はカバーだけどね） 　演歌チックな世界の「難破船」。この曲は、今でも明菜の「代表曲」となっている。 　そんなシングルと並行して、ライブでは、「CROSS MY PALM」の楽曲を歌ってたんですよね。 　２０年前の明菜って、今　思い返しても「スゴイなぁ」と思うのでありました。 ・なお、「CROSS MY PALM」は、最初から、「全米進出」なんて、明菜サイドは、 　ちっとも思ってないと思う。あくまでも「日本の明菜ファン向けの、サービス」だった、 　と言えよう。８９年夏に、アメリカで発売されて、９０位台にランクインするなんて、 　関係者も思ってもいなかっただろうな。多分、アメリカ在住の日本人が沢山買ったんじゃ 　ないかと。逆輸入もされたしね。 　もう１度言う。「２０年前の作品」である。　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 No. 0006 ■ 「ヤンソン」より。明菜インタビュー。 nagai [ 2007年09月09日(日) 22:43 ] 「月刊明星」１０月号・付録「ヤンソン」より。 ●「明菜　２２の夏」 「わたし、７月１３日に、やっと２２才になりまして・・・。でも、わたしの 　顔って、すごく童顔だから、鏡の前で素顔を見ていると、 　”ほんとに２２才の女なのかな”と思っちゃうんですよ。 　お化粧でなんとかカバーして、大人っぽく見せてるんです。実は・・・。（笑） 　８月２５日に発売するＬＰを、やっと作り終えたんですけど、今回は、 　すごく大変だったなぁ・・・。なんと１２曲、ぜーんぶ英語詩の作品 　なんですよ。わたしは、もともと英語ってニガ手でしょ？だから、英語の先生に 　来てもらって、ひと事ずつ、レッスン受けながら、レコーディングしたんです。 　 　それと、英語の歌って、発声が違うんですよね。 　ふつう、わたしの声のＫＥＹは、 　Ｆ（ファ）→Ｆ　までの範囲って決まってるんだけど、今度のＬＰに 　収録した曲は、もっとずっと高い声まで出してるんですよ。 　Ａ面の６曲目に入れた「ＴＨＥ　ＬＯＯＫ　ＴＨＡＴ　ＫＩＬＬＳ」という 　曲は、こないだ発売したシングル「ＢＬＯＮＤＥ」の原曲なんです。 　ボーカルが全然雰囲気ちがうので、聴きくらべてみると、きっと 　おもしろいですよ。 　（中略） 　いま、ステージで歌っていると、本当に、みなさんと　ひとつの心に 　なれるような気がするんです。この気持ちは、ずっと大切に持って、 　これからも歌っていきたいと思います。どうぞよろしく。■■ ●・・・もう、２０年も前のインタビュー記事なんですね。（しみじみ・・） 　「ウチの妹（明穂）が、今度、女優さんになったんです・・」ウンヌンの所は 　省略させてもらいました。 　早く、ライブやＤＳで、「生」の明菜の歌声に会いたいです菜。 ●このアルバムは、まだＬＰ＆カセットの時代だったので、 　Ａ面のラスト、Ｂ面の１曲目・・・みたいに、「曲の配置」まで 　きちんと考えられてます。（「クリムゾン」等も、そうだったしね。） 　８０年代・・・いい時代でした。 ●アルバム・タイトルの意味は「運命を占う」。 　洋楽の「サントラ盤」のような作りになっている。 　シナリオ付の写真集、同名のビデオと、３点セットで、どうぞ。 　（ちなみに、ビデオは、映画「ナインハーフ」をイメージして作られたそう） 　全部、ぜーんぶ。ニューヨーク・ロケで、お金かかってます。 　ロケ中、ＮＹの通りで、スタッフの１人が「ひったくり」に合ったそうで。 　そんな危険な街・眠らない街・ＮＹでの「中森明菜の世界」を、ご鑑賞下さい。 　 No. 0005 ■ CROSS MY PALM　訳詞 ルル [ 2007年09月6日(木) 17:01 ] 1987年　FC会報　MILKY HOUSE Vol.24　よりアルバム「CROSS MY PALM」訳詞らしきものです。詞に句読点があるのも変な気もしますが、原文のまま掲載します。完全な訳詞ではないので参考程度に見ていただければいいかと思います。 CROSS MY PALM 暗い部屋に入っていたの。早く来すぎたかしら。 少し待たなきゃいけないかもね。 そこへ彼女がやってきた。 夜の幻のように部屋にスーっと入ってきた。 明るく輝く水晶玉を持って。 私に向かって微笑みかけて、彼女はこう言った。 「さあ、私に何かをおよこし。おまえの好きなものでいいさ。 　そうしたら、未来を占ってあげよう。私を見てごらん。 　何も怖いことはないよ。さあ、おまえの運命を占ってしんぜよう。 　私の目を見つめてごらん。未来を占ってあげよう。」 POLITICAL MOVES 静かな絶望の中で、自由になろうと戦っている。 もうこんなことやっていられない。 状況を変えるんだ。 でも武器を置かない限り、チャンスはない。 心にポッカリ穴があいて、何にも満足できない。 消すに消せない、胸の中から燃え立つような思い。 SLAVE FOR LOVE 抱きしめて。愛して。 熱い心を感じていたい。 あなたの唇を感じていたい。 見つめていてほしい。 肌と肌を触れあわせていたい。 熱く燃える私の血潮。 あなたに見つめられて胸が高鳴る。 髪を撫でていて。 私はあなたの愛の奴隷。 あなたに触れられると、どうにもならなくなるの。 あなたへの愛に憑かれた私は、あなたのものよ。 本当のこと言ってるの。 いつもあなたの匂いを感じていたい。 私は愛の奴隷。 もっともっとあなたが欲しい。 EASY RIDER 影の中に１人ぼっちでたたずむあなた。 あなたに心惹かれたわ。あなたも私を見つめてる。 星空の下を歩きましょう。 イージー・ライダー、さわると火傷しそうな人。 めくるめく世界に、私を連れていって。 私の心には愛の炎が燃えてるわ。 強く抱きしめられて、あなたの唇を感じる。 あぁ、あなたが好きよ。 MODERN WOMAN 時代のシンボル、モダン・ウーマン。 過去の鎖を投げ捨てて、信じるもののために戦う。 自分の運命を切り開く力を持って、夢がかなう日を夢見てる。 モダン・ウーマン。 キラキラと光っている。 情熱が彼女のパワー。 新しい自由を手に、誰よりも先を歩いていく。 THE LOOK THAT KILLS 夜に優しく包まれて、愛が生まれる。 あなたにキスされて、私はもう怖くない。 あなたへの気持ち、言葉では表わせない。 この気持ち、なにがあっても変わらない。 あなたを見ていると、ゾクゾクしちゃう。 あなたを見ているだけですべてがわかるの。 ああ、心臓が止まりそう。 あなたはジーンズを穿いた私のアドニス。 私の人生にようこそ。 私、あなたのビーナスになるわ。 だからお願い、私を愛して。 SOFT TOUCH パーティは終わり。 みんな帰ってしまった。 でもまだ夜はこれから。 あなたの突き刺すような視線。 よく知らない人だけど、構わない。 あなたの胸の中で燃えたいわ。 私に優しく触れて。 肌と肌を重ねて愛してちょうだい。 嘘は言わないで。 できる時に、したい事をするしかないわ。 優しく触れて、愛して欲しい。 MY POSITION 夜の街を彷徨うあなた。 なんでも私に話すあなたの悪い癖。 あなたが誰かと一緒だったなんて知りたくないわ。 私の心だって石でできてる訳じゃないのよ。 我慢ももう限界。 私は一体あなたの何なの？ でもあなたから逃げられない私。 こんなことをしてたら、愛が逃げてしまうわ。 素直に愛して欲しいの。 THE TOUCH OF A HEARTACHE 心が痛い。 思い出すことが沢山ありすぎて。 ２人の心が触れ合ったあの時、優しく愛してくれたあの夜。 思い出が胸の中を駆け巡る。 あなたに手を伸ばし、２人でつくりあげた愛にしがみついてる私。 良くないことね。 あなたもそう感じてるでしょ。 心が痛い。 あなたはあなたの道を行って。 愛し合うことに夢中で、時間の経つのも忘れてた２人。 今、愛しあった夜が心の中を駆け巡る。 もう過去には戻れない。 心が痛い。 HOUSE OF LOVE 遠く離れた人を愛する程、辛いことはないわ。 どうしてこんなに愛してしまったの？ この家で愛に縛られて、私は時間が過ぎ去るのを見ている。 私が望むのは、あなたと一緒にいることだけ。 夢にすがっているだけかもしれない。 でもこんなに心が痛んでも、あなたを忘れられない。 あなたへの愛に縛られて。 NO MORE もうたくさん！私、出ていくわ。 もうたくさん！これが最後の警告。 歩み寄るよって言うけど、あなたはいつも子供みたい。 「どこに行ったの？誰に会ったの？」 そんなこと聞いたって答えないわよ。 言い訳なんか聞きたくないわ。 あなたはこれが愛だと言うけど、もうたくさん！ 私の生き方に嫉妬してるだけよ。 もうこれ以上、耐えられないわ。 HE'S JUST IN LOVE WITH THE BEAT 私の好きな彼は、学校をさぼって、何かに夢中になってる。 でも、夢を信じて、熱い心を燃やしているだけなの。 若くてじっとしていられないだけなのよ。 みんな誤解している。 どうにもならない思いに、動かされているだけ。 夢は捨てないで。 あなたにも勝利の日は来るわ。 夏の日が永遠に続く時、音楽は鳴り続ける。 ※　管理人より（2007年10月9日） 　　上記の抄訳は、「明星」87年10月号付録 YOUNG SONG「明菜22の夏」にも、掲載されました。 　　（Ryoさんからの情報提供） No. 0004 ■ MS ■ [ 2006年02月26日(日) 07:39 ] 全曲、日本語でないので、口ずさみにくく、また、歌の内容がわかりにくく、ちょっと忘れられがちですが、なぜか切なく感じる「CROSS MY PALM」☆、退廃的に感じる「MODERN WOMAN」☆☆（ＤＶＤにMODERN WOMANも収録して欲しかった）、元気系の「POLITICAL MOVES」☆☆と「THE LOOK THAT KILLS」☆（以上☆印がベスト４）、妖艶系の「SOFT TOUCH」、LOVE付きの激的な題名の「SLAVE FOR LOVE、HOUSE OF LOVE（想像がつきません）、HE'S JUST IN LOVE WITH THE BEAT（普通）」など、バラエティに富んで、楽しめる曲が多い好きなアルバムです。「「発音はこうよ」といったアドバイスをしにくかったくらい、当時の明菜さんに威光があったのだろうな」とつい余計なことを考えてしまいます。 　さて、昨年の○月×日、某中古店にで見つけたCROSS MY PALMのジャケットと同様な紙箱とセットになった「CROSS MY PALM」のＣＤ、その紙箱に目がくらんで、すでに１枚所有ずみにもかかわらず購入し、おそるおそる開けてみると、もう一枚、輸入版の「CROSS MY PALM」ＣＤ。アルバムの思い出といえば、購入時の思い出しかない、ちょっとわびしい新規参入組でした。 No. 0003 ■ あき ■ [ 2006年02月20日(月) 13:39 ] すごくお洒落なCDです。明菜ちゃんの声の中にもこんな外国チックなイメージが合うとは驚きでした。っていうか、このCDを人に薦めると皆「いい！」と誉めてくれましたから＾＾これにプライベートモーションが入っていたら最高の1枚だったなぁ…なんて＾＾ ↓　次のページへ