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先ほど、堪能してまいりました。夜ヒット。
やっぱ、いいですね。「Fin」が最高峰かも？です。
等身大の感情表現を最大限に発揮していると思いました。コートにソフト帽。
明菜流の武装の隙間からあふれる生身の感情。
夜ヒットの場合、衣装がそれぞれ違い、回を追うごとに間奏での感情表現の爆発ぶりにぐいぐいと引き込まれていきました。コートを脱ぐバージョンもあったんですね。やはり、あの衣装はどこにでもありそうでしっかりと舞台衣装なのですよね。小道具とでもいうべきかも。聴くだけでは味わえない世界です。
カメラワークもさすがでしたね。華やかなセットやきらびやかな照明の代わりに、うまく明菜さんの描く世界を盛り上げていますね。
女は胸にこみ上げてきたたくさんの言葉をぐっと飲み込み、ただ、深く帽子をかぶり直した。
目の前の光景がまるでモノクロ映画のようにどこかで見た場面と重なる。
心が凍りついていくのを感じる。そう・・確実にさよならの予感がしている。
男と女が出会い、愛し合い、そして別れる。今までに何度も見た恋愛映画のように、恋はいつしか終わりを告げる。そして、字幕に刻まれるのはお決まりの「Fin」の文字。
「どうして？」「いかないで」「私だけを見て」「愛してる」「あなたを失いたくないの」「あなたなしでは生きていけないわ」「あなたをだれにも渡したくないの」「私のところから去っていかないで」
どんな言葉もきれいな幕切れには似合わない。その言葉を吐き出したらあなたを傷つけてしまう。
心の奥にあるナイフをおさめ、精いっぱいの顔で笑って憎いくらいに愛おしいあなたを打ち殺すの。「バーン」と手で真似たピストルで。そして、幕は閉じるのよ。
あの間奏に渦巻くたくさんの感情を表現してこそ、あの歌は完成ですね。
下のレビューでもう、今の明菜さんには必要ないかも、と書きましたが、
一つの完成品としての様式美に加えて、今ならさらに「ゆるし」の表現ができるのかも・・と思いました。慈母の様な「Fin」が見れるかも？です。
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