|
●スポーツ報知 「うわさのCD」 「おはよう インフォメーション」
１９９５年 １０月２５日（水）号より
●中森明菜 「TOKYO ROSE」（１１月１日発売）
○ひと昔前は、曲を聴けば、すぐに分かったが、最近では記憶の箱から
引っ張り出さなければ、明菜の声を思い出せない状況になっている。
こちらの物忘れも手伝っているが、歌手としてのインパクトが全盛期に
比べて落ちていることも見逃せない。
新作も６０年代ロックをかなり意識したアップテンポな曲に挑戦している。
元来、彼女の歌唱力は誰でも認めるところで、どんな歌でも歌えるはず。
でも、今回はピンとこないのである。偉そうにいえば、無難で、それなりの
味をつけて仕上げたという印象が強い。１０年前などは、ワクワクしながら
押し寄せるボーカルを楽しみにしていたことを考えれば、ちょっぴり悲しい。
本音を言えば、明菜の声を前面に出した曲を聴きたかった。
１２月６日には３枚組のベストアルバムを発売する。
代表曲にアレンジを加えたものという。楽しみの反面、昔の曲に
こだわるのはまだ早い気もする。
歌手・明菜の完全復活を待ちたい。 （国分 敦）
●nagai より
中森明菜の「９０年代」は、スキャンダルに揉まれながらも、前半は
CDリリース、仕事的（ドラマなど）には充実していたと言える。
後半の９５年から９９年にかけて、「歌謡界の女王」から
失墜していく。９５年は、その「始まり」の年である。
CDセールスを大きく落としていく。
それは、「小室ブーム」に押されて、歌謡曲の終焉だったのかもしれない。
歌謡曲＝中森明菜 だったのだから。
| |
