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アイドルと称される方のレコード（古い！）を初めて買って、いきなり「これ」！です。
なんというか、衝撃の強さは今なおトップクラスですね。
恋だの愛だのにあこがれつつも、今一歩を踏み出せず、少女マンガや恋愛小説の中の世界で十分満足だったあの頃。はるか昔のようですが、確かに過ごした時間だったと懐かしく思います。
明菜さん自身はどうだったのでしょうか？
精一杯の想像を膨らませ、ワンシーンワンシーンが本当に浮かんでくるように歌い上げてくれました。
最初のフレーズでグッと物語の世界に入っていけますよね。
どんな「あなた」を浮かべたのでしょうか？
繰り返し出てくる「か〜るくウエーブ」している前髪を、最後だけ「ウエーブさせた」と表現していますよね。
その間に二人の距離が近づいたこと、主人公が彼のことをよく知る存在になったこと。
そんなたくさんのドラマがあったことを感じさせてくれます。
（きっと、そんな説明があったわけじゃないと思うのですが）明菜さんは最初から行間を読む人でしたよね。ご自身が歌うために納得いくレベルまで咀嚼したのだと思うのですが、当時の私はそんな何気ない思いまで感じてドキドキしたものでした。
明菜さんの描く世界は最初から絵空事ではなく、今ここからでも始まる物語性がありました。
何も手に入れていない少女が自分の物語を歩き出そうとする瞬間に立ち会えて、そのまぶしさにめまいを感じていました。
いつも、一歩先を行く一つ年上の明菜さんに出会えたあの夏を今でも懐かしく思い出します。
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