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この曲、『SPOON』の中では可もなく不可もなくという感じで、特に印象に残らなかったのですが、
別バージョンで収録されている『９０'sBEST』で聞きなおして、ちょっとはまっています。
『９０〜』の方はアレンジがかっこいいですね！原曲の持つ陰湿な、もう落ちていくしかないようなすくいようのない暗さ（それはそれで味わい深いのですが）を一新して、あくまでもクールに軽く、サラリと深みを味わっているような明菜さんのボーカルも素敵です。
そして、改めて歌詞を読み込んでその深さというかピンポイントの表現に頭をガツ〜ンとやられてしまいます。
言葉の無い世界なんだな〜触覚のみで恋に生きている瞬間を切り取った世界なんだ。
心なんてものもまた、見えないし図れない。そんな不確かなものより今触れている腕の柔らかさ、重ねた唇の感触の方が実感できる。う〜ん、確かにそう思う瞬間ってあるよな〜。
♪心は今何処へ・・♪
『SPOON』では、見えない心まで求めてしまい、今ここにいる彼を夢の中まで全て支配したいと思う女の独占欲のようなものを感じ、ちょっと重いよな〜と思ったのですが、
『９０〜』では、まあそんな見えないものはどうでもいいわ、今あるこの瞬間におぼれたいのよ・・とクールでありながらしたたかな女性像が浮かびました。
彼が夢の中で自分と違う女を抱く夢を見ようとも、それは彼の自由よ、素敵な夢を見るがいいわ、と何処までも大人の恋に感じます。
これほどの変化があるとは驚きです。
この曲の収録リストで『Will』もあがっていますが、これはどのバージョンなのでしょうか？
原曲？それとも別バージョン？
もし、この『９０〜』のアレンジで収録されているとしたらわずか１年半でこの世界を表現できるまでになっているということですよね？！それとも、最初から２パターンの解釈が出来たとか？
そうだとしたらますます驚きです。大人の歌としてこれからも歌っていって欲しい１曲になりました。
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