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このストーリーは、簡単に言えば別れの思いを抱く彼に彼女が一刻でも早く自分の思いを伝えるために十月の嵐の中、車に乗って会いにいく過程を描いたものです。
十月の嵐という悪天候の中で車を運転している描写が、彼女の気持ちを上手く表現していると思います。
まず、彼女の切迫した心理が「冷えたエンジン温める間も惜しむくらいに踏むわアクセル」から読み取れます。そして、彼女の気持ちの高ぶりがいかほどかというのが「踊るワイパー」から読み取れます。二人の悲しみは「切り込むように割れるカーブにタイヤが泣いてる」という描写が物語っています。
彼女の彼への思い、自分の気持ちを伝えて彼を安心させてあげたいという思いがひしひしと伝わってきます。二人は、また元通り気持ちを通じ合わせることが出来たのだろうか。
しかし、私はそんな二人の行く末よりも彼女の安否の方が気になる。
彼女は無事に彼の元まで辿り着けたのだろうか。
ボンネットを叩くほどのワイパーが踊るほどの強い雨の中で、冷えたエンジンを温める間もなく惜しむくらいにアクセルを踏んだり、切り込むように割れるカーブにタイヤが泣くほどのブレーキをかけて無事でいられるのだろうか、しかも迷ってしまうような夜道の中で。
ペーパードライバーの私だったら、間違いなくあの世行きだななんて思いながら耳を傾けていた。
この曲は『PLAY WITH THE DANGER』に収められていますが、まさにその名の通りＤＡＮＧＥＲです。
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