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バラードアルバム『CRUISE』の中に入っている曲ですが良い曲ですね。『CRUISE』の曲って、私は皆大好きです。この曲も明菜さんの声に聴き入ってしまいます。
失恋の歌でしょうが明菜さんの歌唱はさらっとした歌い方で失恋の痛手のようなものは感じさせず、歌詞のせいもありますがどことなく諦観したような失恋を客観視しているようなところがあります。
♪恋におちた頃は
あんなに燃えてたのに
たどりついてみれば
風が作った街♪
この「たどりついてみれば風が作った街」っていう表現がいいですね、悲しみの街というよりはなんとなく街外れの丘にでも佇んで俯瞰しているような印象です。そして懐かしく過去を辿ってちょっと寂しく、またちょっと楽しく思い出しているような気がします。
♪すれちがうのは 夢
きっとどこかで go on〜
見つめ合うのは 過去
気がついた時は standing in blue〜♪
お互いに一緒に過ごすうちにどこか少しずつ擦れ違いが出てきてしまう。やがて修復できないほどの距離感に気がついて別れを選ぶ。
「Standing in blue〜」というのは次の、
♪いつか覚えた場所
あなたと別れたあとで
雲がひとつもない
青空が浮かんだ街♪
「雲が一つもない青空が浮かんだ街」を見つめて佇んでいるということでしょうか、なんとなく私はこの曲の歌われている季節は早春のまだ桜もいま少しという晴れた暖かな午後を想像します。遠くに春霞がかかったような・・。
♪舞い上がるのは 夢
そっとかなたへ go on〜
求め合うのは 過去
今たしかなのは standing in blue〜♪
Blue〜〜とかなり伸ばすのが印象的です。この辺にも失恋の悲しみより思い出を懐かしんでいるような感じを受けます。
♪追いかけるのは 夢
きっとどこかで go on〜
愛し合うのは過去
今たしかなのは standing in blue〜
恋におちた頃は
何もかも輝くけれど
いつの間にか私
風の中ひとりぼっち standing in blue〜
standing in blue〜
just standing in blue〜♪
早春の暖かな午後を連想するのは優しくゆっくりした明菜さんの歌唱にもあるのでしょう、失恋の歌なのでしょうが聴いていて癒されるような気がします。
また、曲が５分以上あるのですがイントロが１分近くあるのも異色のように思います。そんなところも切実さがなくゆっくりした時間が流れている穏やかな気分にさせてくれる素晴らしい曲だと思います。そして明菜さんの歌唱が魅力です。
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