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明菜さんの特徴であるところの異句同音曲の記念すべき最初の曲ですね。
確かバビロンと一緒に１２インチシングルで発売されたのではなかったでしょうか？（不確かな記憶）
この曲を聴いて知っているのに上記のリストのアルバム等は持っていないので、他に音源があったのではないかと思います。（管理人さん、偉そうにごめんなさい。超過激メイクのジャケットだったように思うのですが、思い違いだったら許してください）
もちろん「ミ・アモーレ」は名曲だし、明菜の実力を誇示した素晴らしい楽曲だったと思います。
異国情緒路線の決定打、にもなりましたし。歌っている明菜さんはとても気持ちよく歌っているように思います。
それに引き換え「赤い鳥逃げた」は、歌の世界がちょっと私情すぎますよね。
歌っているのを聴いていても深く深く入り込むことはあっても、目の前に旅立つあなたの姿も、見送る私も姿も浮かんでこない。
ただ、インパクトのある♪赤い鳥が逃げた♪というフレーズだけがちょっと悲しい物語の終わりのページのようにいつまでも焼きついていました。
歌詞だけを読んでみたら沢田研二の「勝手にしやがれ」の返歌のように見えませんでしょうか？
時代かな～。ジュリーがレコ大とった時はみんなこの世界に夢が見れたんだけど、明菜さんが歌う頃にはちょっと４畳半的な香りのする歌詞は違和感がありましたね。ワンルームの部屋に残される女と見知らぬ国へ夢を追って旅立つ男・・でも、もう二度と会えないような切羽詰った感じじゃないのでしょう。
男も女もドライです。もう一度抱いてもらっても綺麗にサヨナラが出来る。いつか夢を探して私の元へ帰ってくるだろうあなたを待つことが出来るのです。
童話「青い鳥」で幸せの青い鳥はすぐそばにいたというところで話が終わります。
では「赤い鳥」はどこにいるんでしょう？
やっぱりすぐそばにいるんじゃないか、飛び立ってしまったらもう、元へは戻ってこないんじゃないか、
そんな悲しい結末をうすうす感じながらももしかしたらどんでん返しの私だけの物語が待っているのかもしれない。そんな風にクールに装う姿に似合わない情熱の色「赤」。
彼女のところから飛び立ったのは彼女自身の恋にすがりつく情熱だったのかもしれません。
最後に繰り返される「さがして」のフレーズの繰り返しが寂しく響くのはこの辺りに原因があるのでしょうか。
同じ歌なのに全く違う印象を受けたということは明菜さんの中でも全く違う世界を描けていたからでしょうか？
華々しい「ミ・アモーレ」とちょっとうら悲しい「赤い鳥逃げた」。
どちらも出したというところでそれぞれの世界がより引き立つことになっているように思います。
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