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今度の新曲「花よ踊れ」そしてカップリングの「ＧＡＭＥ」について。
非常に緻密に計算された『明菜プロジェクト』だなぁ、という感じがした。
●「花よ踊れ」●
ドラマ「プリマダム」のエンディング・テーマ。
コンセプトは、『ラテン』（＋『バレエのドラマ用の唄』）であろう。
テ−マは「新生」・「脱皮」といった所であろうか。
「色褪せた花 風にふるえて 何も夢見ず ただ待っている」
ここに出てくる花とは、今までの「自分」＝主人公のこと。
「どこへ行けるというの 天を見あげて訊く」
・・・運命に翻弄された主人公。神にすがりたくもなろう。
「あきらめたら終わり 突然風が叫ぶ」・・・天の声が風となって運ばれてくる。
「それは孤独よ 消えない孤独 果てなく続くピルエット」
ピルエットという、バレエ用語が出てくるが、主人公と
孤独は、常にずっと切り離せないものなのを自分自身で知っている。
「おいで力よ 眠った力 今 新しく 生まれるの
もっと激しく もっと優しく 色鮮やかに 咲くために」
大輪の花を咲かせるために、主人公は、今 生まれ変わろうとしているのだ。
「誰のためにでもなく 天を見あげて咲く」
他人のためにではない。自分自身が輝くために咲くのである。
「ごらん炎よ はじける炎 今鮮やかに 燃え上がる
生きてる限り 愛する限り 決して枯れない この花は」
主人公の中で再び燃え上がった、たぎる情熱。
主人公は咲き続ける。花は踊る。風をあやつりながら。ここでの風は「運命」ね。
生きることは愛する事、そして唄う事なのである・・・。
非常に前向きで、力強い歌詞の作品である。
夏 蓮（宮地 志帆？）による、初提供歌詞。
ポジティヴな単語のオンパレード。
ストーリー風というよりは、「（自分に対する）人生の応援唄」に近いかも。
サウンドは、明菜御用達のラテン・サウンド。
しかし、今まで唄ってきたラテンとは、少し違う。
「ミ・アモーレ」や「サンドベージュ」の重厚な演奏とは異なり、
『打ち込み』系でありながら、かつ少々「ウルサイ系」（笑）である
のがポイント。ＳＡＸやホーンが、「これでもか」という位に効いている。
自分は、ワールドカップ（サッカー）の応援を思い出しました。
後半の間奏なんて、サッカーの試合にピッタリ合うのでは。
明菜は、非常にドスのきいた、地声で唄っている。
結構、全体的に、音域自体は狭い曲だと思うのだが、なかなかの『会心の作』と
いえるのではないか。また中森明菜の名曲が１つ誕生した。
あと、「やはり、プロだな」と思うのは歌唱法。
「どこへ いけると いうのォ 天をみあげてェ 訊くゥ」
みたいに、語尾を舌を巻いたり、喉に引っ掛けて唄う歌唱を
この唄では非常に多用しているのだ。こんな唄い方のシングルは初めて。
●「あきらめたら終わり 突然 風が叫ぶ」
●「踊れ小さな花 風をあやつりながら」
この２ヶ所。息継ぎなしで、同じテンポで一気に唄いあげている。
ここは難しい。皆さん、カラオケで唄う時の、他人と「差」をつける
ポイントはココですゾ。しっかり、歌姫の歌い方を聞いて、マネしましょうね。（笑）
バックの演奏（カラオケ）の低音が浮きすぎの感じもあるが、この唄は
ライブで「生」で聞いたら、さぞかし盛り上がるだろうなぁ。手拍子バッチリ。
これからも、こんな感じのアッパ−な歌を唄い続けて欲しいですね。ハイ。
アップテンポとバラードの両方を唄えてこその、歌姫・中森明菜ですから。
んでもって、
●ＧＡＭＥ●
コンセプトは、もちろん「パチンコ機械用」のサウンド。「♪フィーバーがたりなぁーい」
オープニングのサウンドが、もろ「林田健司」。
実際に、コーラスというか、唄ってるんだもんね。
「ディーラー」とか「カモーン」とか。（笑）
ＳＭＡＰへの提供者としても有名だが・・・。
曲自体は割と良いと思うが・・・。
「落花流水」の時にも感じたが、「うさんくさい」「まがいもの」という
感じがするのだ。率直に言うと、
「お前、パクってるんとちゃう？」って事。
まぁ、「落花流水」は、編曲（編曲者は別の人）も含めて「パクリ」だったのが
判明したけれど、今度の「ＧＡＭＥ」も、米米ＣＬＵＢの某曲とか、
リッキー・マーティンの曲をパクリましたって感じ。おそらく、
林田健司のソロ・ワーク作品も、こんな感じの曲ばっかりなんだと
勝手に推測してるんだけれども。
ま、久々に「ＴＡＴＴＯＯ」や「ＡＰＰＥＴＩＴＥ」みたく
挑発するセクシーいいオンナ＝明菜の、「坊や、愛を見せてごらん」系なんだけどもね。
（「ＴＡＴＴＯＯ」のスリル観には全く及ばないが）
相変わらず、歌詞カードを見ないと、一部何を言ってるのか良く分からないし。
「全てを こがせーーーン」の歌唱は艶っぽくて、ナイスでした。
一部、声にボコーダーをかけて、遊びゴコロもあるし、
時代遅れ？の歌詞の部分もあるが、
まぁ、平均点は軽くクリアの作品って事で。
赤い口紅の似合う、中森明菜だからこそ似合う歌ですねェ。
個人的には、「花よ踊れ」の方をＡ面（古い）プッシュして正解。
「ＧＡＭＥ」は、あくまでもカップリング曲で良いです。
何はともあれ、今の明菜を取り巻く
スタッフ陣は安泰のようでホッとしました。６月リリースの
ニューアルバムには「落花流水」も収録されるようだし。
なんとなく、全国ツアーの曲目が予想出来ます。
「ＢＥＳＴ ＦＩＮＧＥＲ」と「ＤＥＳＴＩＮＡＴＩＯＮ」
からでしょうね。
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