作　詞　： 松本 一起 作　曲　： 井上 大輔 収録アルバムタイトル 初版発売日 CRUISE 1989/7/25 No. 0002 ■ 繊細な声色 nagai [ 2014年07月08日(火) 11:58 ] ●アルバム「クルーズ」の１曲目。 繊細で絶妙なボーカル・コントロールの歌唱で 「巧いなぁ」と素直に感心する。 アルバム「クルーズ」は、 中森明菜の歌唱力、技巧の素晴らしさが 存分に堪能出来る。 (特にピアニッシモ) 前半は、静かで暗めの曲。 後半は、主に COOLで大人のポップスで まとめられている。 この構成は、アナログLPやカセットの A面、B面を意識したのだろう。 ●「URAGIRI」は、 お互いに心が醒めてしまって 別の人に惹かれているのに 最後に求め合う恋人同士の歌だろうか。 お互いの裏切りを分かっていながら、 思い出を反芻しつつ抱かれてしまう女がいる。 この歌が冒頭にあるからこそ、 ラストのバラード 「雨が降ってた…」の絶唱が哀しい。◆ ■ お気入りのアルバムタイトル： クルーズ No. 0001 ■ ama ■ [ 2005年03月28日(月) 00:53 ] この歌の歌詞は、解釈がなかなか難しい。いままで短絡的に男性側の「URAGIRI」と解釈していたが、よくよく読み直してみると「URAGIRI」は女性の方ではないのか？ 右の頬に隠した「見慣れない女の影」は、もう一人の別の自分。 「二人して御人よし演じてもドラマにはならない」 「二人して別々の月光（つきあかり）溺れてもいいね」 　　･･･隠し事を秘めているが故の危なくも異様な熱を帯びた恋があるのか･･･ 「十字架　胸の上に指で切った」 「･･･散りぎわを美しく裏切って　Destiny」 罪を意識しながらも愛の深みに溺れていく自分　それは宿命？　　 「美しく裏切って」は解釈が難しいが、ここは語句から発せられる微妙な感覚を味わうことにしておこう。 この曲の作曲者は井上大輔だが、「twilight〜」からのフレーズのメロディやアレンジにあの懐かしいブルコメ・サウンドの味わいを感じるのは私だけだろうか。 ダイナミックでリズムの利いた独特のフレーズである。 中森明菜のボーカルも「CRUISE」の曲の中では、「LIAR」と並んで地声で伸びのあるトーンを響かせている数少ない曲である。この曲のボーカルでいつも感じるのは、サビの部分（twilight〜）の「え行」の語尾の響きの味わいである。弱音のところでは、女性のかよわさ、色気みたいなものを感じるし、強音のところでは女性の情念の強さみたいなものを感じる。 明菜の「え」の声の響きは美しく味わい深い。 ■ お気入りのアルバムタイトル： CRUISE