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●TO BE
I know you're here, there, everywhere
A presence virgin to the eye
A fregrance yet to be tasted
I have yet to touch you
You have yet to touch me
But my bare, cold skin feels
Floating is my favorite passtime, my kind of fun
Drowning, what I do to keep my sanity
The waves ebb into my body
Dog-eat-dog, dos and don'ts
How much more will it take
The icing on my cake
●ご存知、９９年発売のシングル「オフェリア」のカップリング曲である。
「オフェリア」が、シェークスピアの作品『ハムレット』に
登場する女性、オフィーリアを
題材にしているが、このカップリング曲も、
タイトル名を、『ハムレット』から引用している。
有名な
「To be or not to be ・・・」の台詞からの引用だ。
「このままで いいのか、いけないのか・・・」という訳だが、
（古い時代の本の訳だと「生きるべきか、死すべきか・・・」となっている。）
そう。「オフェリア」も「ＴＯ ＢＥ」も、「ハムレット」を題材にした
作品なのである。
「ＴＯ ＢＥ」の曲を、よく聴くと、実は「オフェリア」の
リミックスである。
１９９９年当時、自分は、とある業界人（音楽関係者）から
こんな噂話を聞いた。
「明菜の今度の主演のドラマ、「ボーダー」の主題歌、「オフェリア」。
スケジュールが おしてて、カップリングが完成してないらしい。
発売日まで時間が無いから、カップリングは、「オフェリア」のカラオケだけを入れるか、
ガウスのスタッフは検討中だって。もしくは、「オフェリア」のリミックスに
するみたい・・・」
ウソか本当か、こんな噂を聞いて、自分は当時、かなりブルーになった。
「こんな調子じゃ、「オフェリア」のカップリングは
手抜きになるな・・・」と。期待しないことにした。
（そういえば、「帰省」のカップリングも、ＭＣＡ時代の
「月は青く」だったしな・・・・）
ところが。「オフェリア」が実際に発売になり、「ＴＯ ＢＥ」を聞いた
自分は非常に驚いた。（「オフェリア」も気に入ったが）
１：「ＴＯ ＢＥ」は、確かに「オフェリア」のリミックス・ヴァージョンだが、
かなり「オフェリア」とは雰囲気が違っている。
２：おまけに、明菜は『唄っていない』！ 英語の歌詞（セリフ）を語っている
だけではないか！！ メロディーとは、全く無関係に、機械的に
無機質に語っている。時に・・ささやくように。時に強く。
この曲は、かなり『実験的な作品』だ。類似の作品を探すと、
１９９５年１２月６日に発売した「ＴＲＵＥ ＡＬＢＵＭ ９５ ＢＥＳＴ」の中にも
「Shangrila」という作品があって、この歌も、オペラ風？で、
かなり多くの時間、セリフを語っている。が、後半はメロディーにのせて
しっかり歌詞があり、明菜が、ちゃんと「唄っている」。
だが、「ＴＯ ＢＥ」は、最初から最後まで「唄っていない」。
非常に稀有な作品だ。良く言えば、ミステリアス。
悪く言えば、不気味である。この歌のサウンドも、ドラマ
「ボーダー」のイメージ・・・の延長なのかもしれぬ。
この歌の作曲は、ＭＩＳＩＡの「つつみ込むように・・・」の 島野 聡。
作詞は、ＭＩＳＩＡや松田聖子に作品提供した、Suzi Kim。（作詞家＆ミュージシャン）
Suzi Kimのオフィシャル・ページを見ると、かつて１９９７年に
松田聖子の「あなたに逢いたくて」の英語ヴァージョンの歌詞を提供したり
しているので、「作詞家」というよりは、英語に「翻訳」する、翻訳家
活動の方が、彼女は向いているのかもしれない。（現在も、音楽活動を
続けているそうだが。）
「オフェリア」も「ＴＯ ＢＥ」も 編曲家は同じ人物。
そう。「ＴＯ ＢＥ」は、もう１つの「オフェリア」なのである！！
「ミ・アモーレ」＆「赤い鳥逃げた」
「永遠の扉」＆「陽炎」
「赤い花」＆「初めて出逢った日のように」
・・・のような、「表裏一体」の関係である。
前述したように、かなり「実験的な作品」となっているけれど・・。
いやー。編曲って、実に大事なんだなと、再確認した次第で。
２００８年２月２７日（水）発売の、ベスト盤（初回限定盤）には、
「ＴＯ ＢＥ」が収録されるそうなので、それを機会に
改めて聴いて欲しい。きっと、不気味で、ミステリアスで、暗黒な
世界に、洗脳されていくだろう・・・。
【和訳】
●TO BE
何処に あなたがいても 私には分かるのよ
初めて目に映る あなたを見て
もう あなたの香りを感じてしまう
あなたに まだ 触れられず
あなたも 私に 触れてもいないのに
でも 私の肌が はがされていくのが 分かる
お気に入りの 過ぎ去った 時間と
楽しかった日々が 流されていく
溺れてしまう・・・私は どう
正気な心を 保てばいいの？
この感情の高まりは、私の中で
衰退していってしまう
あなたに溺れてしまうのか、 いいえ・・・でも
どれだけ あなたの愛を受け入れられるのだろう
届かない気持ちだけが
私の心に 氷のように
冷たく 降りかかっていく・・・
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